古里の香を運び来る夏蜜柑 梅雨に入るメトロに響く靴の音 生ビール遺影に供う誕生日 原油高海峡封鎖続く夏 青き蔦這う図書館の赤煉瓦 いやさかの掛け声巡る夏祭り 外つ国の軍事作戦荒れつ夏 何もなき日の思い出にレース編む 夏シャツに若さ弾けるコンサート 最北の浜辺に昆布干す老夫 はたた神空路のプラン狂う旅 記録的酷暑に巷人疎ら 夏嵐朽ちし漁船をさらう波