細道を辿りて合歓の花に和(な)ぐ 濃き緑亡き名優の屋敷映ゆ 青葉光老いし庭師の夢育つ 朝まだき軒の子燕かまびすし 夏衣行司の声の威厳満つ 土石流青葉の郷のなだれ落つ 含羞草(おじぎそう)触るれば床し野の小路(こみち) ゆきゆけど山頂遥か夏の尾根 愛唱歌口ずさむ帰路夕焼ける 朝顔の蔓に名句を偲ぶ朝 胸に棲む面影いずこ星月夜 休日の御陵に白き菊の束 姫衣装居住まい床し菊人形