雪吊りのニュースに思郷募る夜 競り声の鮪の高値目の眩む 早春の湖畔に黙す初老の背 梅の宮そこはかとなく風匂う 牧場風牝馬(ひんば)嘶く早春譜 春陰に男無口に糸垂らす 遠景の街の灯潤む春の雨 春泥に予備校生の足重く 天翔ける名馬を偲ぶ春の空 夕照の湖畔に残る鴨の影 日の永し海暮れ泥む浜の宿 温暖化並木に早き花の彩 同窓の訛り懐かし花便り