蝸牛行方定めぬ荷の重し

紫陽花の褪せて侘しき花言葉

関税の競り合い厳し油照り

漆掻く樹魂の涙滲み出る

夕立ち去り一木一草匂い立つ

川床に舞妓の余香ほんのりと

秋時雨無聊を託つ旅枕

地震の余波警報響く秋の浜

栗おこわ育ち盛りの子の昼餉

陥没の道路秋さぶ非常線

雨の月静まり返る夫婦塚

夕影に蜩の声母待つ子

鵙哮る限界の里わが物に

投稿者

kotetsu

蟻塔会同人

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